関西の中小企業を応援する経営コンサルタント会社−(有)ネオナレッジ
お問い合わせ
無料メール経営相談室




関連サイトリンク
ゼロから始めるセレクトショップThe selectshop start from ZERO
マスコミが記者が思わず取材したくなるプレスリリースのつくりかた



 書籍紹介

■『クリティカルチェーン−
なぜ、プロジェクトは予定どおりに進まないのか?』
   /E.ゴールドラット (2003年 ダイヤモンド社)


◆カバーコピー

「またまた、我々の常識は覆される!どうして、プロジェクトはいつも遅れるのか?
そんな、誰もが抱えるジレンマを解決する!
『ザ・ゴール』のゴールドラット博士のビジネス小説・邦訳第4弾。」


◆著者について

エリヤフ・ゴールドラット(Eliyahu M. Goldratt)
イスラエルの物理学者。1948年生まれ。本書『ザ・ゴール』で説明した生産管理の手法を
TOC(Theory of Constraints:制約条件の理論)と名づけ、
その研究や教育を推進する研究所を設立した。その後、博士はTOCを単なる生産管理の
理論から、新しい会計方法(スループット会計)や一般的な問題解決の手法
(思考プロセス)へと発展させ、アメリカの生産管理やサプライチェーンマネジメントに
大きな影響を与えた。
著書に『ザ・ゴール』『ザ・ゴール2』『チェンジ・ザ・ルール!』などがある。
博士の本は、これまでに販売部数500万部を突破、世界27か国語に翻訳されている。


----------------------------------------------------------------------
◆ザ・ゴール・シリーズ第四弾

みなさんの中で、プロジェクトを任されているとか、メンバーの一員であるという方は
いらっしゃいますか?今回ご紹介する本は、そのような方にぴったりの本です。
もちろん、そのような経験がない方にも、一読の価値ありの本です。

シリーズ第一弾『ザ・ゴール』は、邦訳されるやいなや日本中に一大センセーションを
巻き起こしました。ベストセラーになりましたから、読まれたことがある方も多いかと
思います。

博士は独自の経営管理手法を『TOC(Theory of Constraints:制約条件の理論)』と名づけ、
それを用いて企業内の問題を劇的に解決する方法を、私たちに提唱してくれました。

それがシリーズ第一弾『ザ・ゴール』でした。

今回ご紹介する『クリティカルチェーン』は、さらにその考えを進化させ、
プロジェクト・マネジメントにTOCを応用したケースを、これまた博士独特の
小説という形で、私たちに臨場感をもって伝えてくれています。

しかし、一読したところ、この本にはプロジェクト・マネジメントだけではなく、
TOCの復習の意味が込められているように感じました。
TOCはわかったようで、よくわからない理論ですからね。

そこで、今回は本題であるTOCのプロジェクト・マネジメントへの応用ではなく、
TOCの復習部分について、あえて取りあげてみたいと思います。


----------------------------------------------------------------------
◆TOCとは?

TOCはTheory of Constraintsの略で、制約条件の理論という意味です。
企業全体を一つのシステムとみなし、全体のスループット(販売額−原材料費)を
上げるために、ボトルネック(制約条件)を発見し、その部分だけを集中的に
改善していくという改善手法です。考え方のベースが、部分最適ではなく、
全体最適にあることに特徴があります。

企業の目的を「永続的に儲け続けること」と定義するならば、TOCでは、
スループットを増やすことが最も重要であり、次いで在庫を減らすこと、
経費削減は重要性が低いとされています。

スループットを上げるために、ボトルネックを発見し集中的に改善していく、
というのがTOCの手法です。

アメリカの製造業の競争力を復活させたのが、このTOCにあるとさえ、
言われています。それほど画期的な改善手法らしいのです。


----------------------------------------------------------------------
◆TOCは有効に利用されているか?

2001年に『ザ・ゴール』邦訳版が出版されるやいなや、多くのビジネスパーソンが
このTOCに飛びつきました、しかし、ビジネスに有効に採りいれられているかというと
残念ながら答えは「NO」のようです。

なぜなら、相変らず多くの企業が「コスト削減」ばかりに、躍起になっているように
思われるからです。

TOCでは、コスト削減の優先順位は最も低いのにも関わらず、です。

なぜ、有効な理論であるはずのTOCが、現実として、あまり受け入れられていないの
でしょうか?

それは、このTOCは単なる理論というだけではなく、もっと大きな部分、
つまり、経営哲学にまで、変化を求めるものであったからなのです。


----------------------------------------------------------------------
◆TOCは「経営哲学」だった

「TOCは新しい経営哲学だということです」
「ここ10年の間、新しい経営哲学がいくつも生み出されてきました」(p130)

「TQM(Total Quality Management)、JIT(Just In Time)、リエンジニアリング、
ラーニング・オーガニゼーションなど、次から次へと生み出されてきました。
最初はひとつの流行から次の流行へとみんなの関心が移っているだけのようで、
紛らわしく思われました。」(p130)

「しかし、これらの理論が、実はそれぞれ非常に重要な意味を持っているのだ
ということに次第に気づき始めたのです。それ以前の理論とは異なり、これらの
新しいアイデア、理論にはお互い矛盾する点がありません。
それどころか、多くの面でそれぞれ相互補完的な役割を果たしているのです。」(p131)



哲学とは、簡単に言えば物事の考え方です。企業であれ、家庭であれ、あるいは自分の
人生であれ、人はいろいろな場面で、トレード・オフ(二律背反)の瞬間に遭遇します。
その時、「何を優先するのか」を判断する拠り所となるもの、
これを「哲学」と言ってもよいのではないかと思います。

だとするならば、経営哲学とは、企業経営において優先順位をつけるために、
その判断のよりどころとなるもの、ということになります。

このようなことを踏まえて読んでみると、確かにTOCは単なる理論ではなく
「新しい経営哲学である」といえます。

どうやらここに、TOCを理解できない、あるいは理解はできても実行ができない、
その理由が潜んでいるようです。


----------------------------------------------------------------------
◆『コスト・ワールド』と対立する『スループット・ワールド』

TOCを理解できない理由、それは、TOCが今までの常識とは、
異なる経営哲学であったからなのです。

今までの経営哲学はその多くがみな『コスト・ワールド』の中にありました。
この世界では、コストを如何に下げていくか、そこに焦点を当てていました。

『コスト・ワールド』では、その企業内のすべての部門の効率を最大化しなければなりません。
その企業内に能力を最大限に発揮していない部門があってはならないのです。

すべての部門が持てる能力のすべてを発揮しなければなりません。なぜなら、
持てる能力を最大限発揮しなければ、コストを最小化できないからです。

しかし、TOCという新しい経営哲学は、『コスト・ワールド』ではなく、
『スループット・ワールド』という、新しい世界の中にあるのです。
この世界では、スループットを最大化することに焦点を当てています。

『スループット・ワールド』では、その企業内のすべての部門が持てる能力の
すべてを発揮する必要はありません、それどころか発揮してはいけません。
持てる能力を、最大限発揮しなければならないのは、
一番弱い部門(ボトルネック)だけなのです。

なぜなら、能力的に余裕のある部門が、最大限の力を発揮してしまうと、
ボトルネックに過度の負担がかかってしまい、ムダな在庫を積み上げてしまう
だけになってしまうからです。

これでは、企業全体としてのスループットは、まったく向上しません。

ボトルネックの力を最大限発揮できるように、非ボトルネックは、
ボトルネックに合わせて、スローダウンしなければならないのです。

当たり前のことのようですが、現実には、これはとても難しいことです。
なぜなら、非ボトルネックがスローダウンするということは、非ボトルネックは、
持てる力を最大限に発揮しないということです。

これは『コスト・ワールド』から見た場合、どうみても仕事をサボっているようにしか
見えないのです。もし、『コスト・ワールド』の世界にいる企業で、
このような部門(あるいは人)がいたら、どうなってしまうでしょうか?

そうです、そのような部門や人は、間違いなくリストラの対象となってしまうのです…。
もし、その企業の経営哲学が『コスト・ワールド』にあるならば、
TOCは、その企業の部門や人にとって、望ましくない結果をもたらしてしまう可能性が高い、
危険なものになってしまうのです。

TOCを理解するためには、その前に考え方を180度変える必要があります。
今まで長年の間、慣れ親しんだ『コスト・ワールド』の世界を飛び出し、
『スループット・ワールド』という、新しい世界へ足を踏み入れなければなりません。

人間というのは、意外に保守的なものです、新しい世界に飛び込むのは勇気がいります、
今までの習慣となっている考え方を変えるのは、そう簡単なことではありません。
TOCが理解されない最大の原因が、「人間の習性」ここに潜んでいるのではないか、
そのように感じました…。

----------------------------------------------------------------------

今回ご紹介の『クリティカルチェーン』では、この『コスト・ワールド』と
『スループット・ワールド』について、128頁から173頁にかけて、詳しく書かれています。

私はこの本を読んで、今までとは少し違った視点で、仕事に取り組めるようになりました。
こんな考え方があったのか、という感じです。

ちょっと分厚くてひるみますが(~_~;)、小説形式なので、意外とすんなり読めると思いますよ。


この本の詳細についてはコチラから。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478420459/


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


セレクトショップ開業・運営情報サイト−The selectshop start from ZERO−
 〒674-0068 兵庫県明石市大久保町ゆりのき通1-2-3-4-205 Tel.078-937-0108            有限会社 ネオナレッジ

このサイトはリンクフリーです。
Copyright © 2003- Neo-Knowledge,Ltd.